自転車で北海道海岸線一周をしたときの旅装備のまとめです。
自転車旅は自転車とそれなりのお金があれば成立します。なので「どうしたらいいのだろう…」とあまり気構えないで大丈夫です。
ただ、私の装備が気になるという方もいると思うので、当時の装備類をまとめてみました。
私の経験からいうと「ああでもない、こうでもない…」と悩んでいる時が一番楽しいので、ぜひ自分のスタイルを1つでも確立してほしいなと思います。
旅装備(1)自転車と関連部品
自転車本体
自転車がないと旅は始まらないので各自ご用意下さい。私はサイクルベースあさひから販売されていたプレシジョントレッキング(プレトレ)を改良したものを使用しました(現在はオフィスプレストレッキングに改名)
元々、元値が24,000円程度の街乗り主体のママチャリまがいな仕様だったので、旅目的の使用は想定されていなかったと思います。改良が趣味でもない限りは、ある程度完成された自転車がいいのかな。
でも、ただのママチャリで日本一周してしまう人もいますし(実際私の友人にも何人かいます)私も好きな自転車で好き勝手やった口です。この自転車にしたらいいよ!とおすすめすることはしません。
一応、私の自転車をベースに旅自転車について考えた記事を過去に書きました。自分の好きな自転車を旅仕様にする”気づき”があるかもしれません。
自転車に取り付ける部品
どんな自転車でもダボ穴が付いていないとリアキャリアを取り付けることが出来ません。まずは確認が必要です。私のプレトレもシートステー上側にダボ穴がありませんでした。
そこで下記にあげるダボ穴付きシートクランプでダボ穴を増設、ミノウラリアキャリア(MT-800N)とそれに取りつけ可能なテールランプで後ろの荷台周りの基本を作りました。
ギザプロダクツ キャリア-ダボ付シートクランプ φ31.8mm | |
MINOURA(ミノウラ) リアキャリア ブラック MT-800N | |
キャットアイ テールライト REFLEX AUTO TL-LD570-R JIS規格適合 オートライト搭載 |
これで自転車の基本が完成しました。これでパニアバッグを取り付けられるようになったので、パニアバッグはオルトリーブのシティという製品を購入しました。
完全防水なので水が染み込んでくる心配がありません。私はあまりおすすめをしたくないのですが、パニアバッグは完全防水タイプをおすすめします。
理由は、日本は一年中雨の可能性があるからです。
以前、私が自転車旅で使用するレインウェアと管理法についてという記事で引用しましたが、”統計でみる都道府県のすがた2018”にある2016年の各都道府県の降水日数の平均を計算してみると122日という数値が出ました。
つまり、一年の1/3程度は雨が降る可能性があります。梅雨のシーズンはもちろんですが、それ以外でもそれなりに降るということです。
自転車旅の場合、峠を越えている途中、もしくはその先で急に天候が崩れたというパターンもあります。ぜひ体験してほしいのですが、雨、特に突然の雨というのは、自転車旅の中でも酷いストレスになります。
何を目的に自転車旅をするのかは各自の自由ですが、余計なストレスは取り除くに限ります。
次にパニアバッグだけでは荷物が入りきらない場合、以下のような製品が助けとなります。
ドライバッグといいますが、私はパニアバッグ、リアキャリアの上に積む形で載せていました。私はこの中にキャンプ道具(テント関係、バーナーなど)を収納していました。
旅のルールとして「このドライバッグの中にはテント道具一式を入れておく」と決めていたので、雨、夕暮れなどどんな環境でも慌てることはありませんでした。テントの中で残りの荷物をのんびり展開すれば良いので、寝袋はパニアバッグの中です。
最後にこれらバッグ類をくくるロープです。ロープとネットを1つずつ持っていました。
タナックス キャリングコード4-V モトフィズ ブラック 300cm MF-4649 | |
デイトナ バイク用 ネット 400X400mm ブラック レジネット |
これらは元々バイク用品のようですが、ものすごく便利に使うことができます。以下の記事に実際の使用方法を載せています。
ここまでの内容は以下の記事に詳細がまとまっています。
工具やパンク修理
工具
- 携帯空気入れ(英・仏・米のどれか要確認)
- モンキーレンチ
- ペンチ
- タイヤレバー × 3
- 六角レンチ
- プラスドライバー
- チェーンオイル
- ビニールテープ × 1
- リピートタイ
- 針金(道中で買い足した)
パンク修理
- パンク修理キット
- 代えのチューブ × 2
主にパンク対策がメインになると思いますが、私の場合はホイールがナット式ということもあり、少し工具が多めとなりました。自分の自転車に必要なものを用意して下さい。
チェーンオイルは自宅にあったドライタイプを持っていたのですが、「旅のときは毎日長い距離を走るからウェットタイプの方が長持ちでいいですよ」と多数の方からおすすめされました。これには納得です。
針金は途中で買い足しました。というのも一緒に旅をした方に、自転車が壊れたときの延命として使えることがあると教えられたからです。例えば、カゴやリアキャリアの破損など。
個人的には繰り返し使用できるリピートタイが非常に便利でした。前カゴにコップや蚊取り線香を付けたりちょっとした時に活躍します。
パンク修理キットは以前から所持していたパークツール VP-1Cを持って行きました。実際に3000kmの工程のなかで、1度だけパンクしています(しかも最後の最後、水戸で。涙)
最後の最後で面倒になっていたのでチューブ交換+タイヤの裏からパッチをあてることで対応しました。
パンク修理キットや代えのチューブは持っているだけでは意味がありません。きちんと使えるように事前練習が必要です。特にママチャリの場合、後輪は慣れていないと苦労すると思います。
旅装備(2)キャンプ道具
- テント
- グラウンドシート
- 銀マット or エアマット
- 寝袋
- ランタン
私の持ち物は上記の通りでした。キャンプは自転車旅の醍醐味の1つだと思うので、好きな道具をこだわりたいですね。
中には、軽量化を重視して寝袋とマットのみというつわものを何人か見かけましたが、超上級者向けでしょう(^^;)
私が使用したテントですが、モンベルのクロノスドーム2型という製品です。テントが傷付くことを防ぐ目的の下に敷くグラウンドシート(クロノスドーム2 グラウンドシート)もあわせて購入しました。
このテントは2人用なのでシュラフを2つ横並びにすることができる広さです。1人で使用すると、寝袋を広げたうえでパニアバッグ2つと防水バッグなど持ち物すべてをテントの中に入れても十分に余裕があります。
1人用のクロノスドーム1型という製品もあるのですが、テント内に道具を持ち込むことを考えると少し狭いかなと思います。身軽さを取るか、快適さを取るかはセンスが問われます。
寝袋はモンベルのバロウバッグ#3を持っていきました。
自宅にあった中で一番温かいタイプです。北海道の夏の気候、寒いのか暑いのかが想像しづらかったので、寒い方に焦点を当てて持っていきました。暑い分には羽織ればいいわけですし。実際これで正解でした。
その年が特別涼しかったというのもあるのですが、北海道の夜は7、8月でも結構寒いんですよね。エクセロフト(化繊綿)ということでダウンに比べるとかさばるようですが、やけくそ旅だったので、自宅であったもので何とかしました(^^;)
この他に、寝袋の下に敷くマットがあると防寒対策となります。銀マットか空気を入れるタイプのエアマットなどあるのでお好みで。私は腰を痛めることがあるのでエアマット+100均にある簡易銀マット(折りたたんでパニアバッグに収納出来る)の組み合わせにしました。
ランタンは1つか2つあると便利ですね。オレンジ色(電球色系)だとキャンプの雰囲気が出ます。笑
旅装備(3)細かいものもろもろ
料理
バーナーとコッヘルを1つ持っていきました。
この岩谷産業のジュニアコンパクトバーナーはガスボンベを接続すると簡単に火を起こせる優れもの。ガスボンベはコンビニで1本単位で手に入るので、その入手性という点からも使い勝手が良かったです。ガスボンベは船に持ち込まないでね。
コッヘルは1つだけ持っていきました。1つあれば湯沸し、簡単な調理(パスタ、ラーメンなど)は十分こなせます。
後は100均で売られている小さな容器にしょうゆ、塩、洗剤くらい入れておくと便利かな?それとスポンジですね。コッヘルの中に収納できるサイズでまとめるとかさばりません。
服装
自転車移動用
- ヘルメット × 1
- アイウェア × 1
- サイクル用グローブ × 1
- アンダーウェア × 3
- スポーツ用のシャツ × 2
- タイツ × 2
- スポーツ用ハーフパンツ ×2
- 靴下 × 3
- ひざのサポーター × 1
- ウインドブレーカー × 1
- レインコート × 1
- サンダル × 1
- スポーツシューズ × 1
普段着・寝巻きなど
- シャツ(綿) × 2
- 寝巻き下(綿) × 1
- 普段着長ズボン × 1
- 帽子 × 1
服装は別記事でまとめた事があるので、あわせてどうぞ。私はサイクルジャージを一切着ないので似た思考の方には参考になるかもしれません。
基本的に最低2着ずつあるといいのかなと思います。雨で濡れたり思い通りにならないこともあるでしょう。普段着、寝巻きは各自好きなものを用意したらいいと思います。
靴は運動靴とサンダルを持っていきました。ただ、途中からKEENのサンダルのみとなりました。つま先も隠れるしほとんど靴みたいなものですね。旅以降も一年中これしか履かなくなり、個人的には革命的な”靴”です。
3年履き続けて傷んできたので、買い換えました。現在2足目。
サポーターは1つ持っていると安心です。はじめての自転車旅ですと、力任せに漕いだりして、思わぬところで体を痛めます。私自身、旅の初期でひざを痛めて苦しみました。
中盤まで痛みを放置していたのですが、装着以降痛みで苦しむことはなくなりました。漕ぎ方が冒頭より上手になった面もあるでしょうけど(^^;)
服装はお好きにどうぞ!って感じですが、個人的に綿の寝間着は快適でしたね。洗濯したときに乾きづらいのが玉に瑕ですけど。
その他思いつく限り
- wi-fi仕様のiPad(写真用)
- 充電器
- 電池
- ツーリングマップル & キャンプガイドの本
- 歯ブラシ、歯磨き粉(トラベル用の)
- 洗顔、ひげ剃り
- 手ぬぐい × 2(風呂使用を想定)
写真撮影用としてiPadを持っていきました。写真を撮れるものが他に何もないという(汗)重かったなあ…。
充電器は各自の電子機器に応じて、必要量のものを持っていきましょう。
本はツーリングマップル 北海道と北海道キャンプ場ガイドの2冊を持っていきました。上陸初日にスマホが壊れたので、この2冊は心の友です。
ツーリングマップルはバイク乗り向けの地図ですが、コンビニの場所、観光から道路の細かな情報まで細かく記載されていて自転車乗りでも十分役立ちます。
まとめ
自転車旅は多くの人にとって日常的なものではありません。あれこれ悩んでしりごみしてしまいそうですが、自転車の装備品は最適解がある方が珍しいと思います。各々スタイルが違うためです。
実際、私がこの記事でおすすめしたのは、完全防水のパニアバッグとサポーター程度。自転車すらすすめていませんからね。自転車旅は自由です。
あれこれ勧められるがままでもいいですが、1つでもこだわりがあった方が楽しいですよ。ご自身の旅に華を添えます。
それに国内の旅だったら、足りないものを途中で買えばいいじゃないですか。
私の友人で、突然、自転車旅がしたくなって自転車(ママチャリ)と寝袋を持ってスタート。ただ、途中でテントが必要だと気が付いてリサイクルセンターで購入したという人もいます。笑
極論ですが、自転車旅は自転車さえあれば成立します。悩んでしまうくらいならば、自転車と日程だけ整えて出発した方がより大きな発見があると思います。ぜひ。