クロスカブ110(JA45)

自転車用パニアバッグをクロスカブ(JA45)に取り付ける方法

クロスカブ(JA45)にオルトリーブのパニアバッグを取り付ける-アイキャッチ画像

自転車用パニアバッグ(オルトリーブ バックローラー シティ)をクロスカブ(JA45)に取り付けました。

本記事は以前投稿したクロスカブにサイドバッグサポートを取り付けた【リアキャリア拡張 下準備】の続きになります。

上記の記事では、クロスカブにサイドバッグサポートを取り付けました。そこで今回は、実際にサイドバッグの導入を目指します。

サイドバッグはオートバイ用が多数発売されていますが、私が選んだのは自転車用です。

その理由は自転車用途のサイドバッグを既に所有していたこと、くわえて自宅に荷物(新しいバッグ)を増やしたくなかったためです。

自転車用のパニアバッグを転用できるかは未知数でしたが、それなりに形になって一年以上使用して安定してます。その方法を本記事にまとめてみたいと思います。

オルトリーブパニアバッグをクロスカブに取り付ける

結論からいえば取り付けは可能、ただし状況による

クロスカブ(JA45)にオルトリーブのパニアバッグは基本的に取り付け可能

まずはじめに結論ですが、オルトリーブのパニアバッグはクロスカブに取り付けることができます。

ただし、リアキャリアまわりに拡張部品を取り付けている場合、それら部品と干渉を起こしてうまく取り付かないことがあるので注意が必要です。

パニアバッグのフックがクロスカブのパイプ径と適合すれば取り付けは可能

オルトリーブ バックローラーシティについて、簡単なおさらいですが、背面側の上部にパイプに取り付けるためのフックが2つあります。

これらフックがオートバイのパイプ径と適合すれば、ひとまずは取り付け可能ということになります。オルトリーブ バックローラーシティの詳細は以下の記事もあわせてご覧下さい。

オルトリーブ シティ
カゴ付自転車だけどオルトリーブのパニアバッグを装備させて旅仕様に自転車(プレトレ)にパニアバッグを装備させました。価格、機能、デザインなど色々とあって悩みましたがオルトリーブのバックローラー”シティ”で落ち着きました。この記事ではまずパニアバッグとはどのようなものか解説し、後半でシティの商品レビューをします。...

ちなみにパニアバッグは左右のバッグ2つで1セットです。これより以下の文章では、進行方向左側のバッグを左足側、右側のバッグを右足側と表します。

私のクロスカブとパニアバッグの相性は微妙だった

上記前提のもと、私のクロスカブに取り付け可能か検証しました。その結果、右足側は取り付け可能左足側は取り付け不可能でした。

私のリアキャリアまわりの装備品は以下の通りです。関連記事もあわせて載せています。

 

これら拡張部品を取り付けた状態で観察した結果、以下のことが分かりました。

  • 延長キャリアのパイプ径は太すぎて適合しない
  • サイドバッグサポートのパイプ径にはぴったり合う
  • 延長キャリアのパイプがサイドバッグサポートに干渉する
  • 標準キャリアのパイプ径には適合する気がする

私の環境では、WOOILLの延長キャリアのパイプの太さ(パイプ径)や取り付け位置がパニアバッグとの取り付けを難しくしているようでした。

超簡単な解決方法は、延長キャリアを外してしまうことです。しかし、延長キャリアは積載の利便性を考えると、個人的には重要パーツなので活かす方法を考えました。

では、写真を踏まえて問題点を認識していきます。

WOOILLの延長キャリアはパイプ径が太く適合しない

WOOILLの延長キャリアはパイプ径が太いためオルトリーブバックローラーシティのフックは取り付けできないまず、大前提として知ってほしいのは、WOOILLの延長キャリアのパイプ径は太くてオルトリーブのフックがかかりません。

この延長キャリアのパイプ径をどのように回避して、パニアバッグを取り付けるかということを考えていきます。

サイドバッグサポートのパイプ径にはぴったり合う

クロスカブ右足側のサイドバッグサポートととオルトリーブパニアバッグの相性は良かった

次に認識したい点は、DRC サイドバッグ サポートのパイプ径とパニアバッグのフックは適合したということです。

これはクロスカブ右足側の写真ですが、パイプとフックがしっかりと噛み合っています。

右足側がすんなりと取り付いたのは、DRCサイドバッグサポートの横幅延長機能によるものでした。

これはアップマフラー装備時に右足側のサイドバッグサポートと干渉しないようにするための機能ですが、延長キャリアとの干渉も回避する結果となりました。

ちなみにWOOILL延長キャリアは、DRCサイドバッグサポート取り付け時にも一癖あったんですよね。その際にもこの横幅延長機能に助けられました。

サイドバッグサポート-アイキャッチ画像
クロスカブにサイドバッグサポートを取り付けた【リアキャリア拡張 下準備】クロスカブ(JA45)にサイドバッグサポートを取り付けました。サイドバッグを取り付けるための下地作りです。私の環境ではWOOILLオーバーリアキャリアのボルト部分と干渉問題が発生しましたが、アップマフラー用の拡張機能やタイラップを活用し解決しています。...

延長キャリアとの干渉問題(主に左足側)

WOOILLの延長キャリアとDRCサイドバッグサポートが干渉してオルトリーブのパニアバッグを取り付けるスペースがない

いよいよ左足側ですが、こちらは問題が発生しました。

WOOILL延長キャリアとDRCサイドバッグサポートのパイプが重なり合ってしまい、パニアバッグのフックを通す隙間がなくなってしまいました(写真ピンクあたりの隙間)

WOOILLの延長キャリアを浮かせて無理やりオルトリーブパニアバッグを取り付けた様子

この”ちょっとだけある隙間”にオルトリーブパニアバッグが付くか試してみました。

ただし、通常の方法ではフックを入れる隙間が足りないので、WOOILL延長キャリアのロックを解き、パイプを持ち上げている隙に押し込むという強引な方法をとりました。

その結果、パニアバッグ自体は(一応)取り付きました。ただ、パニアバッグの着脱の利便性を完全に失った状態なので、満足のいくものではありませんでした。

さらに気になったのは以下の点です。

WOOILLの延長キャリアとオルトリーブのパニアバッグのフックが干渉している様子

無理やり付けた状態を観察すると、パニアバッグのフック上部がWOOILL延長キャリアのパイプと接触しています。

積載時は延長キャリアがもう少し沈むので、フックに負荷がかかりそうです。見た感じフックは樹脂製のような感じがして耐久性があるようにはみえませんでした。

走行中にフックが破損すると危険なので、やっぱりこの方法は採用できないなと判断しました。

標準キャリアのパイプ径には適合する気がする

クロスカブの標準リアキャリア(背面側)のパイプとパニアバッグのフックは適合した

1つ補足的な情報ですが、標準キャリアのパイプ径とパニアバッグのフックは適合する気がしました。

”気がした”と、断言できないのは、背中に面するパイプ(写真参照)で試しただけだからです。とにかく延長キャリアを外すのが大変なもので…。汗

そんな状態ですが、車体側面のパイプの太さも同じにみえたので取り付けられるような感じはしましたね。

左足側のパニアバッグ取り付け方法を改善する

クロスカブにオルトリーブパニアバッグを取り付ける方法

さて、左足側のパニアバッグの状況を改善していきます。私の方法は、Dリングを結束バンドで取り付けるというものでした。

ここに至るまで色んな方法を考えたのですが、溶接や部品を増やすなど難しい方にいってしまい最終的にシンプルな方法に路線を戻しました。

自転車旅の経験から壊れた時にすぐ修理できるつくりがいいなと思ったのも一因としてあります。

ステンレスDリング(5×35)を購入した

ステンレスのDリングはホームセンターで入手しました。

ネジやナットなどが1個単位で入手できるような大きいホームセンターなら何かしら似たようなものがあります。ネットでもDリングで探すといくつか出てきます↓

私が購入したものは使用荷重が60kgまでとのことなので、まず壊れることはないだろうと判断しました。外で使うので少し値段が高くてもサビに強いステンレスがいいですね。

パニアバッグに合うリングを色々と試した

他にも候補として買ったものです。

丸リンクでも使えるのですが、パニアバッグのフックを引っかける面は平べったい方が都合が良かったので最終的にはDリングを採用しました。

ただ、こういうリングは普段から持っておくとちょっとした時に使えるので、バイクのリアボックス内の道具箱に入れてあります◎

Dリングと延長キャリアのパイプを固定する対候性タイラップを購入した

Dリングと延長キャリアを結ぶ耐候性の結束バンドです。

普段は何度も着脱ができるリピートタイを使用しているのですが、今回はほどけては困るので1回きりの結束バンドにしました。外で使うので耐候性を選択しました。

荷重のところは222N/22.6kgfとありました。kgでないので少しトリッキーですが、地球上で22.6kgの質量ならば耐えられる…くらいに考えましょうか。でも、走行中は後ろに引っ張られて力がかかるから、この数値の限りじゃないかな?

慣れない単位に少し考えてしまいますが、私はこれで良しとしました。

そもそも私のパニアバッグの使い方は(1)衣類や寝袋など重たくないものが中心なこと(2)バッグの取り付けにあたりリングを2つ使うので負荷が分散されると考えたからです。

クロスカブの延長キャリアにDリングを取り付けた様子

とはいっても、やっぱり心配なので(笑)1つのリングにつき結束バンドを3つ、リピートタイを1つ付けておきました。

結束バンドはどこでも交換できるようにリアボックスにたくさん積んであります。

それとDリングと延長キャリアが擦れてパイプが削れるのが嫌だったので、Dリングの接触面を養生テープで巻いておきました。

オルトリーブのパニアバッグ下部のフックを調節した

フックの取り付けが決まったら、パニアバッグの下部にあるフックを調節します。

上部の2つのフック、下部のフックとも六角棒レンチで緩めて位置を調節することができます。下部のフックは角度も変更できるので、走行中の力のかかり方も考えながら調節します。

クロスカブ(JA45)にオルトリーブパニアバッグが取り付いた

色々と思案して、左側のパニアバッグを取り付けることができました。

Dリングを使用した方法だと、バッグの着脱が簡単ところがいいですね。パニアバッグの本来の利便性が生き返りました。

クロスカブ後方からみたオルトリーブのパニアバッグの様子

後ろからみた様子です。左右のバッグともしっかりと固定されています。オルトリーブは反射板がしっかりしているのがいいですよね。

サイドバッグサポートの影響で右足側のバッグがやや外に広がっていますが個人的には気に入っています。

というのも、右足側って幅寄せされるリスクが左足と比べて高いんですよね。

たとえば、速度の違う(速い)車に道を譲るとき、余裕をもって左側に寄っても嫌がらせとばかりにビタビタに車を寄せて去っていく人がたまにいます。

滅多にないことですが、それでも右足守るのに丁度いいかなって思っています。エリマキトカゲの体を大きくみせる威嚇みたいなものでしょうか。笑

サイドバッグ落下防止のためにフックロープを追加

パニアバッグ固定のためDAISOのWフックロープ(約50cm)を購入

Dリング+結束バンドの状態でしばらく走っていて全く問題はありませんでした。ただ、「何かあったら嫌だなあ…」という嫌な想像は頭の片隅にあったんですよね。

そこで落下防止のためにロープを追加することにしました。購入したのはDAISOにあったWフックロープです。両端がフックで長さが50cm、2本入りとずばりな商品でした。

DAISOのWフックロープでパニアバッグを固定した様子

実際に取り付けた様子です。色が黄色なので車体に合ってお洒落です。

取り付けは荷物の量(膨らみ方)にもよりますが、延長キャリアの適当なところに付けると丁度いいことが多いです。

これでより車体と密着するようになったので、荷物が吹っ飛んでいく心配が減ったかなと考えています。

まとめ

以上、自転車用パニアバッグをクロスカブに取り付ける方法でした。

オートバイ用のバッグを新たに購入することなく、自転車と兼用することができました。オルトリーブのバッグは着脱が簡単なので、使いやすいですよね。

個人的にオルトリーブのバッグは思い入れが強いです。自転車で北海道海岸線を一周したときなど旅の相棒でしたから。その魂をクロスカブに移せた感じがして嬉しい気持ちです。

ちなみに完成してからかれこれ1年以上使っているのですが、今のところ問題は起きていません。その間に北海道にも行ってきました。

そうはいっても過信することなく、フックの緩みや結束バンドの状態、Dリングの曲がりなど点検は欠かさないようにしています。

クロスカブ生活、若かりし頃の夢を実現する