クロスカブ用に使用しているホームセンターの箱(以下、ホムセン箱)を改良しました。
ホムセン箱はリアキャリアに載せて使用しているのですが、導入後は積載能力が大幅に向上して大活躍しています。また、箱の中は雨風が防げるのも素晴らしいです。
そんななか、マイナスな点を一点あげるとすれば、箱の外側が活用できていないことでした。ホムセン箱の外側(上部や側面など)に荷物を取り付けられるとさらなる積載能力の獲得に繋がります。
しかし、ホムセン箱の外側の材質がツルツルとしていることもあって、荷物を載せると安定感がないのが何とも…といったところでした。
そこで今回は、主にホムセン箱の外側の活用という点に注目して、ボルトやフックなどを取り付けて荷物を取り付けやすくしてみました。
ホムセン箱の改良、積載能力向上を目指して
改良したホムセン箱の完成写真
今回は作業工程が非常に長くなるので、先に完成した写真を掲載します。その方がイメージ付きやすい気がして。
ちなみに私がクロスカブに搭載しているボックスはアイリスオーヤマ ハードBOX MHB-460です。
私がホムセン箱を導入した際に書いた記事は以下にあります。
改良(1)背面にグラウンドフックを取り付け
まず運転者の背中側の面ですが、グラウンドフックを2つ取り付けました。
グラウンドフックはフック部分が180°可動します。普段はホムセン箱にペタッとくっついているので、邪魔にならず気に入っています。
改良(2)上部に各種ボルトやフックを取り付け
ホムセン箱の上部はグラウンドフック2つ(写真左と上)とUボルト(写真右上)、角ボルト(写真右下)を取り付けました。
部品を左右上下非対称に配置したのがポイントです。
というのも私の場合、ホムセン箱の上部に積載する荷物が、箱の面積をオーバーすることが多く、対照的にボルト類を配置するとどこかしらが引っ掛かると感じたからです。
そこで背面同様、グランドフックを活用しました。未使用時のグランドフックは畳んでおける利点を活かして、荷物が大きい時は左側か背中側に少し飛び出させるようにしています(例:写真ピンク部分)
その時はグランドフックは未使用もしくは補助的に使用し、ネットやひもをうまく活用して固定します。
改良(3)後方部分にIナットを取り付け
ホムセン箱のテールライト側にはアイナットを取り付けました。ロープを通したりネットのフックを引っかけたりすることができます。
ホムセン箱の上部にネットをかけるときや、リアキャリアの端に物を載せて固定するときに重宝しています。
改良(4)内部にネットを取り付け
最後にホムセン箱の内部ですが、蓋の裏側に100均の自転車用カゴネットを取り付けました。
蓋の強度の問題があるので、あまり重たいものは取り付けられませんがちょっとしたものを引っかけておくのに便利です。
それではこれ以下はそれぞれの作り方です。
改良(1)背面にグラウンドフックを取り付け
背面のフックの材料は外側から
- M5ネジ(六角穴)10mm(25円 /個)
- 5×10mm 平座金
- グランドフック M5対応(547円 /個)
- 一般的なM5 平座金
- M5 バネ座金(5円 /個)
- M5 六角ナット
上記の部品類は大きなホームセンターに行くと1個単位で販売されています。
購入したものは(〇円/個)や(〇円 /1袋)と表記しますので参考にして下さい。自宅の在庫部品も組み合わせているのですべてではないです。
グランドフックの穴が5mmだったので、部品はすべてM5(5mm)で統一しています。
また、雨に濡れることも想定してすべてステンレス製です。いたずら防止のために六角穴のネジにしてみました。
作業の前に平座金(ワッシャー)を2種類使用した理由を述べます。当初、平座金は裏側に採用した一般的なタイプのみの予定でした。
ところが一般的な平座金をグランドフックの上に配置したところ、グランドフックからはみ出してみっともなかったため、急きょ5×10mmの平座金に変更しました。
M5ネジの長さについてもこだわりがあります。M5ネジでネジ部(ギザギザのところ)が10mmを選択すると内部で余りが出ません。
箱の中でネジ部の余りが出てしまうと、荷物を引っかけたり傷つけたりします。出来る限りぴったりのサイズを選択できると良いですね。
ホムセン箱に穴を開ける前にグランドフックをテープでとめて仮置きします。自分の考えている位置に置けるか、フックを動かしてみて干渉しないなど調べましょう。
ちなみにホムセン箱の上部に取り付け予定のM6仕様のグランドフックは、サイズが大きくて背面にはうまくはまりませんでした。
仮置きの確認が済んだら、キリを使って目印(下穴)をつけました。
私の場合、本穴は電動のドリルドライバを使用したのですが、何もないところだと少し滑って怖かったのでキリで傷をつけてやりました。
電動ドリルドライバの細い刃で下穴を開けてもいいと思います。
下穴を2つ開けたら、その上から電動のドリルドライバを使用して穴を開けます。
M5なので5mmの刃を使用しました。失敗が出来ないので、慎重に作業します。
穴を開けたら上記の部品類を取り付けていきます。
その際、バスボンドを穴に塗りけて防水処理としました。少し多めに穴に塗ってネジ類を取り付ける時に溢れさせると綺麗につきました。
裏側の様子です。M5ネジ10mmを使用すると六角ナットを含めて長さがぴったりですね。
バスコークも平座金から少し溢れているくらいがちょうど良さそうでした。
改良(2)上部に各種ボルトやフックを取り付け
グランドフックの付け方の補足
次はホムセン箱上部です。ここでもグランドフックを使用します。取り付け方法は改良(1)で説明したので省略し、変更点のみ掲載します。
- M6ネジ(六角穴)15mm(34円 /個)
- グランドフック M6対応(657円 /個)
- 一般的なM6 平座金(8円 /個)
- M6 バネ座金(6円 /個)
- M6 六角ナット(12円 /個)
背面のグランドフックはM5仕様でしたが、上部はM6仕様にしました。M5と比べてフックのサイズが少し大きいです。
背面(M5)との大きな違いは平座金が外、内側とも同じものを使用している点です。
これはグランドフックがM6対応にサイズアップしたためです。グランドフックの面積が大きくなって一般的な平座金でも綺麗に収まります。
ただし、ネジの長さには注意が必要です。M6ネジの場合は、最低15mmが適切なサイズとなります。M5ネジの場合は10mmでしたが、M6で10mmを選択するとナットを取り付ける分の長さが不足しました。
このようにネジのサイズを上げると必要な長さが異なることがあります。
M6のグランドフックを取り付ける場合、ネジ部が最低15mm必要と書きました。しかし、いざ取り付けてみるとぴったりとはいかず、ネジ部が飛び出してしまいます(写真ピンク丸)。
ただ、ホムセン箱のフタの裏側は強度を確保するために立体的な構造をしています(写真緑矢印)。
このためネジ部が多少飛び出していても中に入れている荷物と接触する回数は極めて低いので問題なしとしています。
ホムセン箱のふたにグランドフック2個を取り付けました。
走行中、外側に荷物が吹っ飛ぶのが嫌なので、それを受け止められるようにそれぞれ向きを考えています。
Uボルトと角ボルトの取付方法
次はホムセン箱上部につけたボルト類についてです。材料は以下の通り。
角ボルト材料(写真左)
- 角ボルト M6
- 対応プレート
- M6 六角ナット ×4
- M6 平座金 ×4
- M6 ばね座金 ×2
Uボルト材料(写真右)
- Uボルト 六角ナット2個セット M6
- 対応プレート
- M6 六角ナット ×2
- M6 平座金 ×4
- M6 ばね座金 ×2
部品数が多いですがグランドフックの時と構成の基本は同じです。新しくプレートが登場しますが、詳細は次の写真で述べます。
新登場のプレートは各ボルトの安定性の確保や補強の意味合いで箱の内側に使用しています。
このプレートは箱の外側にも付けようか迷いましたが、見た目が野暮ったいので、六角ナットと平座金で対応することにしました。1年以上使用していますが耐久性は問題ありません。
これら部品はホームセンターのネジ売り場付近にあることが多いです。ボルトとプレートを合わせつつ、好みの大きさのものを購入すれば良いです。
ただ、あまりサイズが大きすぎると負荷がかかったときに土台が割れるかな?という気もします。
グランドフックの時と同様、取り付けの際はバスボンドを多めに塗ってやります。
防水が目的なので穴から溢れるくらいがちょうどいいです。多すぎたら乾く前に拭きましょう。
Uボルト(手前)角ボルト(奥)を取り付けました。
1つのボルトにつき穴を正確に2つ開けないといけないので、そこが少しだけ気を遣います。
背中側は荷物の向きを絞りたかったので、Uボルトの向きを気持ち内側に向けています(写真緑線参照)。
改良(3)後方部分にIナットを取り付け
材料は以下の通りです。
- M6 アイナット
- M6 ネジ(六角穴) 15mm
- 6×20 丸座金
- M6 平座金(一般的なもの)
- M6 ばね座金
基本的に好みのアイナット(ボルト)に合わせて各部品のサイズを合わせればいいです。
今回新しく登場するアイナットと丸座金について補足します。
手にしてみると分かるのですが、アイナットは意外とずっしりとしています。アイナットの取り付け時の土台への負荷を分散させるために面積の広い丸座金を用意しました。
一般的な平座金だとアイナットの断面積と同じくらいですが、6×20の丸座金だと写真のように面積が少し大きいです。素人考えですが一般的な平座金より頑丈な感じがします。
裏側も強度をもたせるために丸座金を使用しようとしたのですが、ホムセン箱のカーブと干渉して浮いてしまい、うまく取り付けられませんでした。
そのため裏側は一般的なM6の平座金で対処しました。
改良(4)内部にネットを取り付け
内部に取り付けたネットはDAISOにあった自転車用ネットを使用しました。
取り付けにあたって2つの手順(写真の緑丸と青丸)を踏んだので、それぞれ説明します。
まず緑で丸をした部分ですが、角ボルトやUボルトのネジ部の余りを利用しています。
余ったネジ部に、アイナット取り付け時に余った丸座金(6×20)と六角ナットを1つずつ足しました。
写真の上部のネジの状態に丸座金と六角ナットを足したものが下の状態です。手抜き作業もいいところですが、ちょうどいい具合にネットが引っ掛かるので気に入っています。
次に青で丸をした部分ですが、電動ドリルドライバを使用して3mmの穴を開けました。その開けた穴の部分にネットのフックを取り付けました。
これで問題なく使用できていますが、4か所の端すべてボルトのネジ部の余りに引っかける設計にしても強度があって面白いかなと思います。
まとめ
以上、クロスカブ用ホムセン箱の改良、ボルトやフック、ネットを取り付けるでした。
ホムセン箱の外側を有効活用できるようになり、利便性がさらに向上しました。使用していると、また改善案が出てくると思うのでその際は追記したいと思います。
人によって普段使い、キャンプ、釣り用途など異なると思うので、それぞれ積載する道具に特化させた設計にしていくと個性が出て面白いですね。
穴を開ける作業は少し気を遣いますが、ホムセン箱自体は安価ですから失敗を恐れず挑戦あるのみです。それにやらないと上手くならないですからね。
自分専用のボックスを作り上げましょう◎
クロスカブ本体の改良
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