『北海道海岸線一周(22) 道北編5 -オロロンライン南下中-』
ー前回までのあらすじ(前回は【道北編4】日本最北端の地 宗谷岬【浜頓別→稚内】)
遂に日本最北端の地(宗谷岬)に辿りつきました。
途中、地平線まで直線の道路が続くエサヌカ線を経ています。漕いでも漕いでも進まない不思議な感覚の場所でした。
悪天候が続き、寒くて辛かったオホーツク海側を乗り越えて、本日から日本海側南下編が幕を開けます――。
22日目…日本海オロロンラインを南下しよう
早朝のノシャップ岬へ
北海道の最北端は宗谷岬ですが、地図をよくみると稚内側にも突起が1つあるんですよ。
昨晩「明日はノシャップ岬まで早朝サイクリングでもしようか」という話を3人でしていたので4時前に起床しました。なんだか寝た気がしませんね。
日が出ていないので肌寒いのですが、3人で黙々と進みます。
ちなみにノシャップ岬周辺は坂道がなく平坦なので自転車でも走りやすいです。ただ、風が強烈で全然進みませんでした(^^;)
5㎞くらい進むとノシャップ岬に到着します。
昨日の夕方は晴れていましたが、寝ている間にまた曇ったみたいです。笑
旅ブログではこのイルカの像も有名ですよね。夕日が綺麗なときにくると空が真っ赤に染まって絶景です。
時刻は4時50分を示しています。…普段の生活じゃ考えられない時間に行動をしています、自分よくやってるなあとふと我に返ってみたり。
稚内の町に戻っている最中にシカの群れに遭遇しました。
強風で自転車が全然進まないなあ…とぼーっとしていて、ふと横を見たらシカの大群がいてびっくりです。シカも早起きですねえ。
少しダラダラした後、稚内の市役所にやってきました。ここでは日本本土最北端訪問証明書をもらうことができます。最北端宗谷岬版で無料です。
他の3枚はといいますと、東は北海道根室市納沙布岬、西は長崎県佐世保の神崎鼻公園、南は鹿児島県佐多岬にそれぞれ1枚ずつあります。
全て集めると上級証明書にあたる日本本土四極踏破証明書をもらうことができます。
>>日本本土四極踏破証明書(稚内市HP)(*1)
そういえば稚内の町を走っていたら旭川まで250㎞との看板を発見。動物園などもありますし、海岸線ルールを張っていなかったら行ってみたかったんですけどねえ。。
日本海側の海岸線を南下しよう
3人とも南下することにかわりはないのですが、各々やることがあったので宿泊予定先で集合することにしました。今日は天塩(てしお)の町を目指します。
ロードバイク、改良ママチャリ2台という超特殊編成なので無理のない地域を設定します。笑
そんなわけで稚内からまた1人で進むことになりました。私は海岸線ルールを課しているので、再度ノシャップ岬を目指します(^^;)
また同じところに行くのかーなんて、一瞬よぎったのですが、ノシャップ岬に着く頃には急に天気が良くなってきまして朝とは景色が全然違うことに気がつきました。
海の向こうに利尻富士が顔を出しています。これは綺麗ですね~。
海岸線をなぞるように進んでいると…。
最東端到達の記事でも書きましたが、これはもしや日本最北端のらぶh
稚内周辺の自然です。これだけ自然があふれていればシカも町にやってきますね。
海からくる風がこの山々で跳ね返るのか終始横風との戦いでした。
利尻富士を見ながら北海道の日本海側を南下します。
稚内から天塩を繋ぐ道道106号線、天塩から留萌を繋ぐ国道232号線、留萌から石狩を繋ぐ国道231号線がありまして、それら総称をオロロンラインと呼びます。
特に稚内から天塩間は地平線まで続く直線の道、遮るものがなく景色が良い、海の向こうに巨大な利尻富士を望むことができるなどライダー、自転車乗りの憧れの場所になっているようです。
いや、スマホが壊れているので、これら情報は走り終わってから知りました。笑笑
情報こそありませんでしたが、景色がよくて感動したことに間違いはありませんでした。見て下さいよ、海の向こうにあるのに利尻富士のこの存在感。
走行中、右手に利尻富士が見えるのですが、自転車の速度は遅いのでなかなか山を追い越すことができないんですよね。自分進んでいるのかな?って気にさらされます。
途中、利尻礼文サロベツ国立公園の看板が立っている場所があったので記念撮影をします。
しばらく草っぱらに座って利尻富士は大きいなあなんて眺めていると反対車線から自転車旅をされているおじさんがやってきました。
静岡方面から走ってこられたとのことで、根性が凄い。出会う人出会う人自転車を楽しんでいる感じが伝わってきて。話を聞いていてこちらも楽しい気持ちになります。
自転車を見させてもらうと、フロントにもパニアバッグが装備されているタイプでした。ロマンがありますねえ。
泥よけが標準で装備されていたりして個人的に大好きなタイプの自転車でした。
2人で記念撮影をして、しばらく談笑しつつお互い反対の道を進むためお別れをしました。
さて、手塩に向かう道なんですが、電柱もなく道も一直線です。これだけ晴れてると爽快です(オホーツク海側もこれくらい晴れていてくれればなあ…。涙)
稚内から天塩あたりまでほとんどお店というお店がないので、ご飯飲み物は余裕を持たせておくといいですよ。トイレは2、3ヶ所程度あったと思います。
写真にあるように、ずーーーーっとこんな平坦で直線の道路が続きますが、あるときから地平線にちょこんと白い建物の数々がみえ始めるんですよ。あれは何だろうな?
その正体は風力発電所だったんですね~。
ここはオトンルイ風力発電所といいます。28基の風車が全長3kmにもずらーっと並んでいて圧巻の風景です。
地平線に現れてからここに到達するまでが長くて長くて。もう笑うしかなかったです。
これは関東にいたのでは見られない風景ではないでしょうか。規則正しくくるくると回っていてずっと見ていても飽きません。
ちなみにこのオトンルイ風力発電所で撮った写真は、当ブログのヘッダー画像の1枚になっているんですよ。よかったら確認してみて下さいね。
そういえばタービンの1基を修理している光景に出くわしました。羽根の部分ってこうやって修理しているんですね。思わず「クレーン長!」と声が出ました(^^;)
皆さん風力発電の修理風景って見たことありますか??
天塩の町に到着
天塩町のなかにある鏡沼海浜公園キャンプ場に到着しました。各々のスピードで到達して無事に3人で合流することができました。
それとキャンプ場のすぐ横にてしお温泉夕映えやコンビニもあるので、快適に過ごすことが出来ますね。2018年にリニューアルしたようですね。
>>てしお温泉夕映え
キャンプ場の戻り道だったのですが、空が不思議な模様をしていました。日本海側にいるうちはこういった光景が何度も見えるかもしれませんね。
キャンプ場でみんなでお酒を飲みつつ、コンビニで購入したジンギスカンを焼いて食べつつ楽しく一日を終えました。
22日目まとめ
北海道22日目 92.56km走行(積算距離:1528.0km) / 全行程24日目(1656.03km)
気持ち新たに日本海側を走行しています。この日は稚内から天塩まで進みました。
日本海側はオホーツクにいた頃が噓のように暖かいので驚きました。おかげでオロロンラインは楽しく走行することができています。
地平線まで伸びる直線の道、28基におよぶ風力発電の群れなどなかなかお目にかかることのない風景の中を進むことはとても刺激的でした。
参考にしたサイトや文献
*1 稚内市HP | 日本本土四極踏破証明書(稚内市HP)
*2 天塩町HP | 鏡沼海浜公園キャンプ場
*3 てしお温泉夕映え | 日帰り入浴