『北海道海岸線一周(28) 道南編2 -ウイスキー>>||壁||>>自転車旅-』
ー前回までのあらすじ(前回は【道南編1】小樽の街を完全スルーする失態【石狩→余市】)
石狩から余市に向かいました。
途中、小樽観光を楽しもうと思っていたのですが、海岸線ルールに惑わされ気付けばスルーしてしまう失態。涙
失意の中、おたる水族館周辺の地獄の激坂を抜けて、ニッカウヰスキー工場で有名な余市に到着したのでした――。
28日目…ニッカウヰスキー工場を見学する
起床すると雨が降っていました。日本海側は暖かい日が続きましたが、雨が降り出すとさすがに肌寒い感じがします。
この日のメインイベントはニッカウイスキー工場を見学することです。本当は試飲をしたいのですが先を進むなら控えないといけません。
まあしかし雨が降りました。雨が降ったんだから先に進むの面倒ですよね。うんうん、これは仕方ない。だからもう一日余市に滞在しよう。滞在して自転車乗らなくて良くなったから仕方なく試飲しちゃおうかな。うんうん。
すみません、飲みたいだけです。でも先に進まない本当の理由はもう1つあるんです。それは次のエピソードで明かします。
ニッカウヰスキー工場へ
余市の町の中にニッカウヰスキー工場はあります。昨日の夜に通りかかったときに正門がかっこいいことを知っていたので、自転車を引っ張ってきました。笑
正門を入った直後です。日本ではないどこか別の国にきたかのような景色です。いつものことですが晴れてればなあ(遠い目)
ちなみに入場は無料です。事前に申し込むと工場見学ツアーに参加できますよ。自分も参加してきました。1人では気がつかない細かいところを説明してくれるのが嬉しいです。
>>ニッカウヰスキー余市蒸留所公式HP(*1)
事前に予約しておいた時間に集合場所に向かいます。屋内なので雨でものんびりできます。
工場見学ツアーの集合場所に見たことのあるおじさんが。笑
蒸溜棟の写真です。世界でただ1つの石炭直火蒸溜ということで大変貴重なものを見られているわけです。
銅色のポットスチルはスラリと伸びています。宮城峡蒸溜所はくぼみがあるらしく、こういう形状やラインの向きの違いで味が変わるのだそうで。最初に気がついた人は褒め言葉で変態だと思います(^^;)
ポットスチルの形状については公式の解説が詳しいです。興味がある方はぜひぜひ。
>>ニッカを作る人と技 – 違いが広げるおいしさ(*2)
写真で見切れてしまっていますが、石炭を入れるところの展示用をパシャリ。
稼働している部分もありますから、作業中に訪れたら石炭が燃えているところが見られます。
続いて発酵棟に案内されました。
糖化液に酵母を加えて、このタンクの中で醗酵させているみたいです。 タンクが多くて圧倒されます。
1号貯蔵庫の内部も見学できます。
現在は展示のみのようですが、昔はここで出来たウイスキーを貯蔵していたんですね。
1号貯蔵庫の近くにウイスキー博物館があってウイスキーの歴史を学ぶことができます。
写真は貯蔵年数の違いでウイスキーの色にどのような変化があるかを伝えています。
第1号ウイスキーが展示されていました。こういうのよく保存してあるなあ(^^;)
いつか私も大きなことを成すかもしれませんから、自分の自転車も”第1号改良プレトレ”として大切に扱いたいと思います。笑
お楽しみの試飲へ
ガイドさんの楽しい解説を一通り聞き終えると自由解散となります。自由なんですけど皆さん試飲会場に向かわれててちょっと面白い。笑
試飲会場ってどんなところだろうと思えば、物凄く解放的でびっくりしました。
直ぐに配れるようにスタッフの方が瓶に詰めてストックして下さっています。お酒が飲めない方や乗り物で来られた方にはジュースの配布もありましたよ。太っ腹ですねえ。
試飲として頂けるのは2種類のウイスキー竹鶴とスーパーニッカ、そしてアップルワインです。
アップルワインなんて久々に飲んだなあ。それにしてもなんで文字を逆さまにして撮ったのか…(^^;)
さて、試飲所はもう1つあります。ウイスキー博物館1Fの奥です。
こちらではお店などでは販売終了になっているレアなウイスキーを試飲することができます。有料なので人も少なく落ち着いて飲めますよ。
なかでもこれです、余市 シングルカスク10年。
カスクは樽(たる)の意味なので1つの樽から作られたウイスキーという意味になります。市販のウイスキーの多くは複数の樽をブレンドしてその味を作っています。
基本的にお店に出回らないので、なんか限定感あっていいですね。
飲み方を聞いたら「ストレートが大丈夫だったらまずそれで味わってみて下さい」とのことだったのでそのままいきます。う、うまいぞ。
私は普段ウイスキーを飲むときはストレートかロックなのですが、このシングルカスクはアルコール53~58度と少し強め。
「水を1,2滴足すだけで味が変わりますよ」といわれその通りに。滑らかって表現なんだろうけど、語彙力のない自分は文章にすることができません。笑
ともかく美味しかったです。値段も15㏄1000円となかなかでしたが、バーテンダーの方の話も勉強になるのでそれも込み込みですごく満足です。気付けば数種類を飲み比べていました。
無料の試飲コーナーで満足出来なかったらおすすめです。
ほろ酔い気分で散歩
有料試飲場をあとにして改めてウイスキー博物館を散策します。
大麦を触れるコーナーがありました。ガイドさんのとき通った場所でしたが気づかなかったな(^^;)
日本のウイスキーの父、竹鶴政孝と妻リタの絵。偉大です。
人が多いなあと思えばマッサンというドラマの衣装が飾られていたようです。名前は聞いたことがありましたが、竹鶴政孝とリタの物語だったとは知りませんでした…(^^;)
マッサン放送後、この余市ウイスキー工場を訪れる観光客が爆発的に増えたといいますからテレビの影響って凄いんですね。
帰り際にリタハウスがありました。中に入ることはできませんが、おしゃれな外観を当時のままに楽しむことができます。
リタハウスを過ぎて正門の方に戻ってきたので余市ウヰスキー工場をあとにします。
余市はウイスキーだけでない
宇宙の湯、余市川温泉にやってきました。
何も知らずに名前だけみるとスピリチュアルな感じがしますが、ここは元々喜久乃湯という銭湯で日本人初の宇宙飛行士、毛利衛さんのご家族が経営されていたのだそうです。
今はオーナーが変わり、毛利さんが宇宙飛行を達成されたあとに現在の宇宙の湯となったそうで、その由来を聞くと凄い場所だということが分かります。
この温泉に昨日と今日で2回お世話になりました。お風呂の深さがあることが妙に印象に残っています。休憩所もあるのでお湯からあがってものんびりできます。
>>宇宙の湯 余市川温泉(*3)
28日目まとめ
北海道28日目 5.76km走行(積算距離:1909.08km) / 全行程30日目(2037.11km)
余市で丸々1日を過ごしました。
ウイスキー工場なんてめったに見られないので終始ワクワクが止まりませんでした。シングルカスクまた飲みたいなあ。
雨でも前に進むことは可能でしたが、今回は余市の町に延長滞在することにしました。セイコーマートのイートインでのんびりご飯を食べたりして休養をとっています。
何故とどまることにしたかは…次回明らかになります!
参考にしたサイトや文献
*1 ニッカウヰスキー公式HP | 余市蒸留所
*2 ニッカウヰスキー公式HP | ニッカを作る人と技 – 違いが広げるおいしさ
*3 余市川温泉公式HP | 宇宙の湯 余市川温泉