『北海道海岸線一周(17) 道東編9 -網走と流氷と監獄と…。-』
ー前回までのあらすじ(前回は【道東編8】濤沸湖の馬は不在で【斜里→網走】)
斜里の町から網走へと移動しました。
途中、濤沸湖(とうふつこ)や小清水原生花園に道くさしつつ、途中雨に降られながらも網走に到着しました。
観光案内で情報を集め、オホーツク流氷館や博物館 網走監獄に向かうことに。その日は天都山の道立オホーツク公園「てんとらんど」まで進み、そこで一夜を明かしたのでした――
北海道17日目…網走観光に費やす一日
天都山山頂にあるオホーツク流氷館へ
網走の天都山にある道立オホーツク公園「てんとらんど」で一夜を過ごしました。家族連れが起きる前にささっと貧しい食事を済ませます(笑)荷物をまとめたら早速出発。
まずやってきたのはオホーツク流氷館です。てんとらんどから少し上りますが、昨日に比べれば大したことはありません。昨日のうちに上がってきてしまってよかったな。
オホーツク流氷館の構成は大きく分けて2つで、展望台と地下の流氷館です。展望台は無料ですが流氷館を見るためにはお金が必要になります(大人750円 / 高校生640円 / 小・中学生540円)
てんとらんどで割引券をもらって幾らか安くなった記憶があります。
まずは展望台に上ってみました。
天気が良ければ見晴らしが良いのでしょうが、私が通るところはすべて曇りです。
いつになったら晴れるやら…。
網走の町を一望することができます。ここは天都山の山頂で標高207mからの景色ですが、読者の皆様はその高さが高いと感じますか、低いと感じますか。私は高いと感じます。
そりゃあ、知床峠(標高738m)と比べたら低いです。車やオートバイで来ていたら、標高207mの天都山なんて一瞬で、低いなと感じていたかもしれません。
ところが自転車や徒歩は207mでも結構苦労するものなんですよ。身をもってのぼると「ああ、結構なところまで来たな」なんて思うものです。
自分の中に物の尺度が色々あると、世の中は形を変えてみえて、面白いものです。
展望台を見終えて、建物の中に戻ります。1Fのお土産売り場近くで流氷ソフトクリームが販売されていました。
塩キャラメルソフトなのですが、これがめちゃくちゃ美味しいんですよ。すごく美味しいと上品に書きたいのですが、めちゃくちゃ美味しかったです。
今回の北海道海岸線一周の旅におけるソフトクリームランキングで上位、また食べたいランキングでも上位かな。
ソフトクリームで満足してもう今日いいやって感じですが(笑)流氷館がまだだったので行ってみることにしました。
すると途中、ショーをされている方が…。
田村まさかさんがショーをされていました。似てますね。笑
ショーが終わってトイレに行くとそこでもばったり遭遇。少しだけお話をしたのですが、東京で公演をしていたライブハウスが私の家の近所でとても親近感がわきました。
まだ流氷館でショーをされているかな…?応援していますー!(※私が出会ったのは2017年です)
>>田村まさかさん(ミューディエンス紹介ページ)(*2)
流氷館の地下を見学した
流氷館の入り口でお金を払っていざ潜入。
ここでは流氷の仕組みやオホーツク海に生息する生き物などについて学ぶことができます。
-15℃に設定された流氷体験テラスが楽しいです。本物の流氷を触ることができ、濡れタオルを振り回して凍らして遊ぶことができます。
こういうのは一人でも全力でやるのが人生を楽しむコツですよ。笑
一通り見てまわったら出発の準備をします。
流氷館の外でキキョウが咲いていました。オホーツク海側で涼しいからか、8月なのに蕾が多いんですよね。不思議な感じがします。そういえば、キキョウは大樹町でも沢山咲いていましたね。
流氷館を後にして博物館 網走監獄へ
オホーツク流氷館を出発して次は博物館 網走監獄へ向かいます。
道中は坂道なのですが終始下りです。快適そのもので鼻歌なんて歌って余裕こいてみたり。笑
坂を下ったところに物々しい雰囲気の入り口を発見しました。
>>博物館 網走監獄(公式HP 割引クーポンがあります)
この博物館は網走刑務所旧建造物を保存公開する目的があるようで、様々な建造物や当時の旧刑務所の様子を学ぶことができます。
敷地が大きいので少しだけ紹介します。
裁判のイメージを模したものです。
ここの博物館、全体的に人形の完成度が高いんですよね。夕方とかに見ると絶対怖い(^^;)
昔の囚人の格好、様子について説明されていました。
囚人がかぶっている傘が近くに置いてあるので、かぶって記念撮影することができますよ。体験コーナーがちょこちょこあって面白いです。
囚人の食事について紹介されているコーナーの近くにレストランがありました。
メニューにあったのは監獄食というもので、現在の網走刑務所の昼食を模したものだそうです。A定食がサンマ(720円)、B定食がホッケ(820円)だったのでBのホッケにしてみました。それと流氷塩サイダーがあったのでそれもあわせて注文します。
北海道に来てから初のホッケかな?淡泊な味わいで普段から好きなんですよね。せっかく北海道に来たので一度くらいは食べれてよかった。監獄食だけど。笑
食事が済んで引き続き博物館の中を探索します。写真は登録有形文化財『五翼放射状舎房』の内部です。
明治45年から昭和59年まで実際に使用されていたとのことで、何も悪いことしていなくても背筋がピッとなります。
昭和の脱獄王、白鳥由栄(しらとりよしえ)の模型が絶賛脱獄中です。
味噌汁で手錠錆びさせるわ、関節脱臼させて進むわ、天窓頭突きで突き破るわと破天荒な人です。しかしその器用さ、頭の良さがあったなら、他で輝けたのでは…。
一通り見学を終えて博物館を後にしました。
網走の町に戻りつつ、能取岬を攻略する
網走の北にちょこんと延びる突起のような土地があります。その先端に能取岬(のとろみさき)があります。海岸線ルールを張るならば通過しないといけない場所です。
私の予定としてはこの日は網走でもう一泊し、翌日に能取岬を通過しながら北上しようと考えていました。しかし、博物館 網走監獄を見終えた時点でまだ時間があったので能取岬だけ先に回って網走に帰ってくることにしました。
ちなみに今日は網走のホテルを予約しました。大きな町では割り切ってホテル泊も利用すると体が休まります。先は長いので無理しないのが一番です。
さて、能取岬に向かうためにまず、国道238号を進んで湧別方面に向かいます。途中、道道1010号(能取三眺線)が見えたら右折してこれを進みます。
1010号線からは道道76号にぶつかるまで一本道なので迷わず進めました。
道道76号が見えたら右折し、能取湖を左手にのぞみながらひたすら走り続けます。
湖で人が何かを取っている姿が見えますが貝の漁かな…?
能取岬への道は時計まわりルートなので、車道を走ると海が真横になります。
今回の旅は半時計まわりが中心で、道路は内陸側を走行することが多かったのでなんだか新鮮な気持ちでした。
遠くに見える開けた場所が能取岬です。灯台のような突起が見えるのでそこを目指します。
ここの道路は何があるわけでもないのですが、森が続いたり、トンネルを抜けたりと飽きがこない場所でした
先ほどの写真に写っていた岬の先端付近までやってきました。
先端の方に進むにつれて、道路以外の人工物がどんどん減っていくのが印象的です。まるで最果ての地に向かっている様な感覚になります。
毎度のことですが晴れていたらなあ(遠い目)
能取岬に到着しました。奥に見える灯台?は工事中のようです。
駐車場やトイレなどきちんとしたものがあったのは意外でした。写真を撮って能取岬をあとにします。
能取岬から網走に戻るために道道76号を進みます。ここからはオホーツク海を見ながら走るのですが、坂が多いですね。能取岬側から進むと下り坂が多くてラッキーでした。
能取岬を一周し、網走の町に戻ってきた
網走の町に戻ってきたので、まずはホテルにチェックインして部屋に荷物を置きます。今思えば、能取岬に行く前に荷物を軽くしてもよかったかな。
一息ついたら不足した旅の道具の買い足しなどを行いました。
この日もすき家で牛丼を食べました(笑)昨日の感動に引っ張られてます。
温かいご飯にみそ汁、サラダが付いてちょっとしたお茶まで。これって当たり前のようで当たり前じゃないんですよね。
まだまだ人生先があるうちに気づけたのは良かったのかもしれません。
北海道17日目まとめ
北海道17日目 42.45km走行(積算距離:1050.48km) / 全行程19日目(1178.51km)
網走周辺を走り回った1日でした。
前日に天都山をほとんど上った状態からスタートできたので、快適に観光できたのがよかったです。能取岬も攻略できたので、明日は網走を出発してすぐに北上を開始できそうです。
さて、この記事をもって道東編は終了し、次回からは道北編が始まります。
北海道の地理に精通しているわけではないので、道央→道東、道東→道北など切り替えタイミングに毎回迷うんですよね。
なので釧路、網走みたいに知名度のある名前が出てきたときにこそっと変更しています。あんまり深い意味はないです。笑
道北編は日本最北端の地を目指す話がメインになります。道中色々ありましたが、それは追って記事にしますね。引き続き読んで下さったら嬉しいです。
参考にしたサイトや文献
*1 オホーツク流氷館 公式HP | オホーツク流氷館
*2 演奏依頼、演奏家紹介マッチングサイトミューディエンス | 田村まさかさん掲載ページ
*3 博物館 網走監獄 公式HP | 博物館 網走監獄(割引券あります)