今回はリングロック(馬蹄錠)の交換方法です。
「リングロックってなんのことだろう…?」と思われる方も多いかもしれません。リングロックは自転車の鍵の1つで、自転車本体の後輪付近に備わり施錠するとタイヤにリングをくぐらせる形でロックするタイプの鍵のことです。
主にシティサイクル(ママチャリ)装備されますが、稀にスポーツ自転車にも見かけます。
この鍵のメリットとして鍵本体が自転車に装備されるので、開錠を行うキーだけ持ち運べばよく、扱いが楽だという点があげられます。しかし、購入時より初期装備されているリングロックはリングが細かったり、リングを回すノブが小さかったりとやや安っぽい傾向があるのは否めません。
また、シティサイクル類は屋外に置かれることが多いためか、長年使用しているとサビが発生したり、鍵をする際のノブが紫外線のダメージで折れることがあります。こうなると交換を検討する必要が出てきます。
もし交換を検討するならば、少し頑丈なものに交換したくなりますよね。
今回、私自身がリングロックの交換の必要に迫られたため、少し頑丈そうな馬蹄錠を探しつつ、実際に交換してみることにしました。
この記事の内容
- 馬蹄錠(リングロック)の交換方法
- 鍵の形にも注目しよう!
リングロック(馬蹄錠)の交換方法
古いリングロックの観察と取り外し

写真のリングロックは私の所持する27インチダンロップ自転車に初期装備されていたものです。
10年近くノーメンテで使用していたため、全体がサビ付いており施錠のときにつまむノブの部分が折れています。サビで滑りが悪いわ、つまみがなくて施錠し辛いわで使いにくいったらないです(^^;)
滑りの悪さはオイルを塗れば多少解消されますが、今回は思い切って鍵本体ごと交換してしまうことにしました。
―取り外しはネジを外すだけ

取り外し方法は非常に簡単で、リングロック下部にあるネジを外して取り付け具を取り除くだけです。
金具で怪我をしないように注意して下さいね。

リアキャリアを取り付けている場合、キャリアとリングロックが干渉して外しにくい場合があります。
そのためリングロック側のリアキャリア取り付けねじをあらかじめ外しておくと鍵の交換が容易になります◎
新しいリングロック(NIKKO NC106)の取り付け

今回新しく購入したリングロックはNIKKO 頑丈ボディサークル錠 [NC106] です。カンヌキの太さがφ10mmであることを売りにしているようで、実際手に持ってみるとどっしりと重さを感じます。
キーは予備の2本を含めて計3本入っています。
―リングロックNIKKO NC106は見た目からしてごつい

新旧リングロックの比較です。見た目からしてごついですね。重量を計測してみたところ古いものが154gで、新しいものが338gでした。
見た目だけでなく重さにもその頑丈さが出ているといったところでしょうか。
軽量化傾向のスポーツ自転車では重量アップは致命的ですが、今回取り付けるのはママチャリです。軽さを求めるのはナンセンスと割り切って頑丈さを優先します。
―取付金具(バンド)は3種類から選べる

自転車本体には付属の取付バンドを使用します。φ13、16、19が用意されているので自分の自転車に合ったサイズを探すことができます。
私の場合は27インチ自転車でφ16を使用しました。

写真の様に取付バンドをくぐらせて装着します。指の力で簡単に曲がるのでステーを挟むようにして取り付けます。

実際に取り付けた写真です。φ16だと若干緩いかな?という感じがしたのですが、ネジで締め付けていくとぐらつかなくなりました。
ネジ部の固着防止目的でシマノ プレミアムグリスを塗っています。
[19.09.11追記]
その後試走を繰り返していたところ、金具がグラつくようになってきたためゴム片を挟んで改良を行いました。問題の発生から改善までの様子は以下の記事にまとめてあります。

―リングロックNIKKO NC106取り付け完成写真

取り付け完成写真はこのような感じになります。以前のリングロックと比べて全体的に太くなったからか思っていたよりサイズ感がギリギリでした。
ただ、取り付けられないということはないので、リアキャリアねじ(リングロック側)を外して取り付けましょう。

リアキャリアとリングロック付近のアップ写真です。接触しているかと思いきや、ギリギリ当たっていません。笑
開錠した際のノブが当たるかどうかも確認しましたがそちらも大丈夫でした◎
交換作業は以上です。鍵の作動部分の動きが悪く(鈍く)なってきたら注油をすると元に戻ります○
―鍵の形状はディンプルキーが便利

最後に鍵の話です。NIKKO NC106はディンプルキーを採用しています(写真左)今まで使用していた馬蹄錠はプレスキーと呼ばれる旧式の鍵でした(写真右)
ディンプルキーはキーの部分に穴がぼこぼこ空いているタイプの鍵を指すのですが、家の鍵でも見かけるのでご存知の方も多いのではないでしょうか。この鍵はピッキングに強い性質があるので、セキュリティ強化対策として有効です。
また、鍵の表裏がないのでどちらから指しても開錠することが出来ます。暗闇でいちいち鍵の向きを確認しなくていいのですごく便利です。一度使い出すと元には戻れなくなりますよ◎
まとめ
以上、リングロックの交換方法でした。
作業自体は非常に簡単なので、どなたでも気軽に取り組めると思います。錆や劣化が酷くて交換したいという方が大半かと思いますが、鍵の形も注目してみるとセキュリティの向上が望めることがあるので、是非その点も注目してみて欲しいです。
この頑丈さが気に入ったのでママチャリ(シティサイクル)整備録にあるブリヂストン スケッチブック26インチ自転車にも搭載しました。こちらは接触などなくスムーズに取り付けることが出来ました◎

街乗り自転車は快適でなんぼだと思うので、鍵を挿すだけで使用できるリングロックは非常に魅力的だと思います。
最後に、このリングロックは基本的にスポーツ自転車には取り付けることができません(Vブレーキを搭載しているMTB系自転車など)
私の所有するプレシジョントレッキング(プレトレ)も、ママチャリの様なスペックながらVブレーキが装備されていたため通常のリングロックは取り付けることができませんでした。
そのような場合ですが、Vブレーキに対応したリングロックがあります。例えばNIKKO リング錠NC172やJ&C Vブレーキ用大型リングロック JC-057CLB
のような製品です。数は少ないですが探すと何点か製品が見つかります。
スポーツ自転車の場合はワイヤー錠やU字ロックを使用される方が多いのかもしれませんが、ややスポーティな自転車だけど街乗りメインで使いたいという私のような方もいるかもしれません。一応ご参考までに。

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