自転車

少し良い工具のすすめ(3)ラチェットレンチ編【C-160】

ラチェットレンチ-アイキャッチ画像

少し良い工具のすすめ第3回はラチェットレンチです。

ママチャリ(シティサイクル)や私の所有するプレシジショントレッキングのホイールはロックナット式が採用されています。

パンク修理やタイヤ交換をする際にはまずそのナットを外す必要がありますが、通常はメガネレンチなどを使用してナットを緩める人が多いと思います。

しかし、レンチを使用する場合は、他のパーツ(変速機など)と干渉するところで一旦スパナを取り外し、再度回しやすいところで付け直して…を繰り返す必要があり、非常に効率が悪いです。

そこで今回はこれら作業をさらに効率化する工具、ラチェットレンチを紹介してみたいと思います。

HOZAN 輪業用ラチェットレンチ C-160

ラチェットレンチとコンビネーションレンチの比較

今回の記事で紹介する工具はホーザン 輪業用ラチェットレンチ C-160です。柄の先に14mm(浅い方)と15mm(深い方)のレンチが付いています。

普段使用しているTONEのコンビネーションスパナ14mmコンビネーションスパナ 15mmと比較すると柄の長さがあること、握る部分にグリップが使用されていることなど特徴があります。

自転車のロックナットは固いことが多いので、グリップがあることは隠れたメリットです。

ラチェット部分説明

レンチの手前部分にラチェットのスイッチがあります。これで空回りさせる回転方向の切り替えを行います。

ラチェットレンチ-可動域

ラチェット機能というのはボルトやナットを素早く締めたり緩めたりするためのものです。ラチェット機能があることで回転方向の一方向にしか力が伝わらないため、例えばナットを締める方向にのみ力が伝わり、逆回転(締める方向)は空回りして力が伝わらないという使い方ができます。

つまりレンチをナットから外しセットし直さなくても、自分が望む限り回し続けることができるようになります。写真でも説明したスイッチで逆の回転動作を固定することも可能なので、ナットを緩める時は力が伝わり、締める動作は空回りということも可能です。

C-160はソケット部分が深めに作られている

ナットから工具を外さなくても動作を続けることができるラチェットレンチですが、今回紹介したホーザン C-160はソケット部分が非常に深く作られています。そのことで細かいパーツと干渉することを回避して、その可動域を広げています。

後輪で使用する場合は、干渉するのは変速機くらいです。スパナを使用する場合ステーやスタンドが干渉することがあります(緑丸部分など)

コンビネーションスパナ-可動域

メガネスパナなどで同じ作業をしようとすると、後輪など変速機のあたる部分で一旦外して、またやりやすそうなところでスパナを引っかけて…と繰り返します。またソケット部の深さが浅いため後輪の様々なパーツと干渉し(緑丸)、思ったように動かせません。

このようにナットから工具を外さず、回転動作だけでナットの取り外しが完結できるのは、大幅な時間短縮のポイントとなります。

まとめ

以上、ラチェットレンチの紹介でした。

メガネスパナで代用可能なこと、プロ仕様でやや値段が張るものなので手が出しづらいかもしれませんが、一度手にしてしまうとその快適さから二度と元の世界に戻ることはできなくなります。

TONEのコンビネーションスパナも精度がよくて好きだったのですが、立て続けにママチャリを4台も整備していたら、ロックナットの取り外しに時間ばかりかかって心が折れました。笑

プレシジショントレッキングの前輪も依然ロックナットが使用されている状態なので、私の環境では使用用途が非常に多いのも決め手でした。

定期的にママチャリ(シティサイクル)を整備される方には強くおすすめしたいですね。

クロスカブ生活、若かりし頃の夢を実現する