リアディレイラーをTourney(ターニー:7速)からClaris(クラリス:8速)へと変更しました。
この話は北海道海岸線一周の直前です。
長旅の間にもし故障が発生した場合、最低限は自分で直さないといけないな…そんな思いもあって、各種パーツの交換や清掃を通じて勉強をはかっていました。
リアディレイラーの同じ型番でも、SSやGSと聞いてその違いをパッと説明できますか?
私自身、リアディレイラーについて知らないことが非常に多く、交換に挑戦してみる価値は大いにありました。
この記事の内容(カゴチャリ貢献度:★★☆☆☆)
- 購入したもの -SHIMANO RD-2400 GS
- ディレイラーの種類、GSとSSの違いって??
- 実際の交換作業
- まとめ
購入したディレイラー -SHIMANO RD-2400-GS
用意したもの
今回購入したリアディレイラーはSHIMANO RD-2400-GSです。Clarisなので8速相当になります。
以前、ドロップハンドル+STIレバーの改造をしたことで、パーツの大半はClaris化しています。せっかくなのでここはリアディレイラーもClarisで統一することにしました。ここでディレイラーを8速対応のものにしておけば、後々の8速化(ホイール交換)も言い訳がたちますし。笑
色はガンメタリックというのでしょうか、黒いTourneyと比べると高級感があってやたらかっこいい!(なぜ裏側を撮影したのか…)
ディレイラーの種類、SSとGSの違いって??
車体構成によって選択肢が違う
似たような品番でも語尾にSS、GSとあったりします。私が選んだものは RD-2400 ”GS”です。
なぜ複数の種類が存在するかといえば、それぞれの自転車のギア(スプロケット)構成に対応させるためです。大まかに分けてSSはショート、GSはロングと呼ばれ区別されます。
サイクルベースあさひのリアディレイラーの選び方(ロードバイク用)が参考になります。(*1)
SS、GSのどちらを求めるかは計算して決める
SS、GSのどちらを選択するかはディレイラーの(1)トータルキャパシティ(2)対応スプロケット数(3)最大フロント差などをみて判断します。簡単な計算から求まるので自分でやってみましょう。
まず(1)のトータルキャパシティの求め方ですが、リアディレイラー、フロントディレイラーのキャパシティを計算し、最後にそれら数値を足すことで求まります。
①リアのキャパシティの求め方
(ローの歯数)-(トップの歯数)=リアキャパシティ
例)私の7速スプロケット(14-16-18-20-22-24-28T):28-14 =14
②フロントのキャパシティの求め方
(アウターの歯数)-(インナーの歯数)=フロントキャパシティ
例)私の3速スプロケット(48-38-28):48-28=20
③トータルキャパシティの求め方
(リアキャパシティ)+(フロントキャパシティ)=トータルキャパシティ
例)①+②なので…14+20=34
私の場合、トータルキャパシティは34と求まりました。
次に(2)対応スプロケット数(3)最大フロント差について調べます。今回、私はSHIMANO RD-2400の”SS”か”GS”の購入で迷っています。(2)(3)のデータをまとめると以下の通り。(データはSHIMANOのページを参考にしました*2~4))
RD-2400-SS | RD-2400-GS | 私のスペック | |
トータルキャパシティ | 37 | 41 | 34 |
対応トップギア (最小/最大) |
11/13 | 11/13 | 14 |
対応ローギア (最小/最大) |
25/32 | 25/32 | 28 |
最大フロント差 | 16 | 20 | 48-28=20 |
上から一つずつ見ていきますと…
トータルキャパシティは現状、どちらを選択しても大丈夫そうですね。今後8速化でワイドレシオ(トップとローの差が大きいもの)の改良を考慮するならば、数値がさらに上昇するのでGS一択となりそう。
対応トップギアはどちらも微妙に対応していませんね。多少の余裕はあるでしょうから、目をつむるということで(汗)対して対応ローギアはどちらも数値の範囲に収まっています◎
最後に最大フロント差ですが、これが決定的です。SS(16)では私の所持するフロント三段のスペック(20)をカバーしきれていません。GSではぴったりですね。
これらを総合的にみると私の使用用途ではRD-2400-”GS”を選択することが分かりました(^^)
※2017年から新型のRD-R2000シリーズが発売されました。基本的な考え方は同じですが、数値が若干違うようなのでまとめておきますね。ご自身のスペックとあてはめてみて下さい。
RD-R2000-SS | RD-R2000-GS | 自分のスペック | |
トータルキャパシティ | 37 | 43 | |
対応トップギア (最小/最大) |
11/13 | 11/13 | |
対応ローギア (最小/最大) |
25/32 | 28/34 | |
最大フロント差 | 16 | 20 |
主な変更点は対応ローギアに変化をつけたことでしょうか。それにともなってトータルキャパシティの数値も増加しているようです。
実際の交換作業
リアディレイラー交換(取り外しと取り付け)
ディレイラーを外す前にまずチェーンを外してしまいます。次にワイヤーケーブルを外したのち、ディレイラー部分の穴に六角棒レンチを挿しこみ、外します。
ディレイラー取り付け部分の周辺やネジ穴部分はこのとき掃除しておきましょう。(普段は手届きづらいし、そもそもやらないし汗)
新しく用意したClarisのリアディレイラーを六角棒レンチで固定します。迷うことはないと思いますが、Bテンション調整のねじが自転車本体のディレイラーハンガー部分にあたるように取り付けます。
リアディレイラー調整
基本的は以下の流れです。
- ワイヤーを緩めた状態でトップ側(歯が最も少ない方)を調整
- ワイヤーを張る
- ロー側(歯が最も多い方)を調整
- アジャストボルトで微調整
- Bテンションねじでガイドプーリーの高さを調整
これを解説しようとすると非常に長くなってしまうので、記事を別に分けました。興味がある方はそちらをお願いします。
試走してみる
軽めに試走してみました。フロントインナー、ミドル、アウターのそれぞれに対してリアの変速がうまくいくかを確認します。
インナー(内側) × トップ(外側)、アウター(外側) × ロー(内側)のたすき掛け状態はチェーンを傷めるもとのようなので使用することはできません。(変速自体はできます)
この状態のみ異音が発生するならば、割り切って放置してしまう方がいいと思います。使用することはないですし、すべてのギアに完璧な調整を求めると疲れます(^^;)
まとめ
型番の話あたりややこしかったのですが、自分に合ったディレイラーを見つけることができてよかったです。取り付けてからばっちり動いています!
しかし、ここから私個人の感想ですが、ディレイラーの変更で性能は上がった…のかな?
すごくよくなった、変わらないなど様々な話を聞きますが、実際のところはどうなんだろう。例えば、泥がつまったTourneyから新品に変えれば劇的な変化があるでしょうし、手入れがしてあるTourneyからの交換だとしたら…??
私自身は、ディレイラーの交換の効果はちょっと分かりませんでした。でも交換を通じて仕組みの理解、調整の精度向上はあったので、トータルでみると価値があったと思います。何より新しい機材はわくわくしますよね。笑
個人的にはTourneyがよく出来ているのかなと思います。私の場合はトラブルなしで”最低限の機能”はしっかり果たしました。入門用とはいえ、SHIMANOは雑な仕事をしないんだなと改めて思いました。
さて、今回の作業でClarisのディレイラーが換装されました。これでリア8速化も視野に入ってきました。でもその実現は北海道一周後なので、まだだいぶ先の話となります(^^)
参考にしたサイトや文献
*1 サイクルベースあさひ | リアディレイラーの選び方(ロードバイク用)
*2 SHIMANO公式 | Claris RD-2400-SS
*3 SHIMANO公式 | Claris RS-2400-GS
*4 SHIMANO公式 | Claris RD-R2000-SS
*5 SHIMANO公式 | Claris RD-R2000-GS
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