自転車

1線式(J1端子)オートライトの点灯不具合について【点灯しない】

1線式ハブダイナモライト点灯不具合アイキャッチ画像

自転車のオートライト装備にはいくつかの種類があります。

それは主にホイールに備わるハブダイナモの端子によって変わり、私の所持している自転車だけでも1線式(J1端子)、2線式(J2端子)が確認できました。ほかにも海外2線式(E2端子)などがあります。

今回故障した1線式のオートライトを新品に交換するにあたって、ライトが点灯しないというトラブルがあったので、誰かの参考になるかもと記事にしてみることにしました。

結論からいうといくつかの部品を組み合わせていたことで、きちんとボディーアースが出来ていないことが原因でした。以下写真付きで解説します。

この記事の内容

  • 1線式(J1)ハブダイナモライトが点灯しない
  • 1線式(J1)ハブダイナモライトの仕組みを理解
  • 実際の確認、対策方法

購入ライトと取り付け自転車の状態

購入ライトと取り付け自転車の状態

NSKL135-S取り付け

まず購入したものですが、パナソニック LEDハブダイナモ専用ライト [NSKL135-S]という商品です。

1線式(J1端子)で光センサーによる自動点灯、前方を照らすライトのほかに足元を照ら”足も灯”、ヘッド前方にリフレクターを装備しています。

取り付け自転車はブリヂストンのアルベルトです。2019年に一度整備を行ってその際にこのオートライトを取り付けました。そのときの様子は以下の記事からどうぞ。

アルベルト整備アイキャッチ画像
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オートライト初期取り付け方

当初の取り付け金具の位置は写真のような位置でした。元々はダイナモライトが装備されていたので高さを確保するためにフォークを挟み込む形になっていたためです。

しかし後々これがトラブルの種になることに…。

ライトがついたり消えたりする

取り付け後、試走をしているとライトの点灯に違和感を覚えました。どうもついたり消えたりしていて…そのうち一度も点灯しなくなりました。

初期不良品かな…?と思ったのですが、説明書に以下のような記載がありました。

NSKL135-S説明書

(1)各端子に異常がないか確認する。
(2)歯付座金が塗装被膜に十分食い込んでアースされているか確認する。アースされていない場合はフロントフォークの取り付け金具の塗装被膜を削り取る
(3)直射日光が当たる場合はヘッドライト全体を覆い点灯の確認をする

(NSKL135-S 取扱い説明書より)

これらについて1つずつ確認します。

(1)については手元にあった他のJ1オートライトで試し、点灯を確認しました。つまりホイール側の端子に問題はなさそうです。(3)についても夜に調整していたので問題にはなりません。

引っかかるのが(2)で、実際に問題になったのもこれです。しかし、この文章は素人に対しては書き方が不親切というか、分かりづらい気がします。

文章を分解するとマイナス端子(アース)は機能しているか確認してねということです。

1線式(J1)ライトの仕組みを理解する

電気の流れはプラスの線とマイナスの線が存在して成立します。乾電池と豆電球を繋ぐ2本の線をイメージしてもらうと分かりやすいのではないでしょうか。

自転車の2線式ライトは名前の通りで線が2本分の線と端子が伸びています。1本はプラス1本はマイナスです。これは電気の流れがイメージしやすいですね。

では、線が1本しかない1線式のライトは…?

この1本はプラスの意味です。マイナスはライト本体から金具、ネジを伝わり自転車本体に直接流れています。その後、自転車本体を伝わりホイールのダイナモ部分に繋がる訳です。

このように自転車本体をマイナス線代わりにすることをボディアースといいます。

そしてボディーアースをするときに自転車の塗装が邪魔をすることがあります。今回のトラブルの原因がこの塗装です。

つまり先ほどの説明書(2)にあるアースが出来ているか確認するとは、ライト本体から自転車本体に電気が流れているか確認してね、途中に塗装があるとうまく流れないことがあるよという意味になるわけです。

実際の確認と対策方法

点灯するか個々に確認してみる

ライトの点灯を確認する

私の場合、取り付け金具を使用して問題を複雑にしているので、いくつかに切り分けて丁寧に考えます。

  1. ライト自体は故障していないか
  2. 故障していない場合どこの部分が問題か特定する

点灯を確認する方法は簡単で、ライトを金属部分に触れさせて前輪を回してみることです。

写真でいうピンク丸の1の部分ですが、前カゴのステーがちょうどよかったのでくっつけながらホイールを回してみました。すると無事に点灯。

ライト自体は壊れていないことが分かったので、どこで電気が止まっているのかを特定します。ピンク丸1はOKだったのでピンク丸2のライト取り付け金具をステーに触れさせます。これも点灯。

フォークと取り付け金具

つまり自転車前輪フォークに取り付け金具を挟んだだけの状態がまずいということが判明しました。説明書にある塗装があると点灯しないのくだりがこれにあたるわけですね。

たまに点灯していたのは傷か何かに反応したのか…(^^;)

取り付け金具をずらす

説明書にはフロントフォークを傷つけてねとありますが、さすがに太い部分を削るのは嫌ですよね。それでパーツの形状を観察をしてみますと、ライト取り付け金具をスライドしてフロントフォークの穴に取り付けることが出来そうでした。

このフロントフォークとライト取り付け金具の穴の部分を合わせて、ネジでグリグリとやってやればその部分が削れてアースが取れそうなのでやってみることに。

ネジを回してボディを傷つける

取り付け途中の写真ですがとてもいい感じです。ダイナモライトのときはタイヤに擦り付ける必要性から金具の位置を高くする必要がありましたが、もうその必要はないですもんね。

取り付け金具とほどよいサイズ感だったので、この穴を利用しようと思います。

オートライト取り付け完成図

完成写真です。ホイールを回してみると無事に点灯しました。

あとはライトの角度の微調整を行ったら完成です。

 

まとめ

1線式(J1)ライトのトラブルとその対策についてでした。

私の所有するアルベルトは、もともとカゴ下にオートライトが装備されていたこともあってか、フロントフォーク部分のライト取り付け箇所が通常のママチャリと比べると変わった形状をしていました。

そのためにライトの取り付け金具を使用、結果的に回り道をすることになった感じがありますね。でも無事に原因が判明・点灯するようになってよかったです。

商品自体はとても気に入っています。足元を照らす”足も灯”機能は停止時もしばらく点滅点灯してくれるので自転車を収納するときなどに役立ちますね。

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