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【北海道一周 道南編7】海岸線一周ルールの試練【松前→函館】

北海道33日目アイキャッチ

『北海道海岸線一周(33) 道南編7 -海岸線一周ルールの試練-』

ー前回までのあらすじ(前回は【道南編6】逆風に襲われ写真撮影の気力を消失【熊石→松前】

松前までの道中強風+逆風に襲われ、道中の写真を撮る気力をなくすというアクシデントが発生。日も暮れた頃、なんとか辿りついたのでした。

松前は青森が目と鼻の先にあります。北海道最南端の白神岬や誰もが知る函館の地もすぐそこです。しかし、海岸線ルールを張ったがばかりに翌日も大きな試練が……!

33日目…函館に向かう

松前城下町

松前の町からスタートします。体の疲れは取れましたが、精神的なダメージが残ります。汗

今日は海岸線をぐるりと回って函館方面に向かいます。遂に函館が射程圏内に入りました。でも、少し気がかりなことがありまして。。それは追々ということで。

北海道最南端-白神岬

まず、松前の町から10㎞もいかないところに白神岬と呼ばれる場所があります。

ここは北海道最南端の地としても知られます。本土最東端納沙布岬、日本最北端宗谷岬、北海道最西端尾花岬(周辺)ときてとうとう北海道最南端の地を落としました。

本当は日本最○端を全て踏むとかっこいいのでしょうけど、まあのんびり1つ1ついきましょう。笑

青森県が見えた

海をじーっと観察すると向かい側に陸があることが確認できました。青森県ですね。

魚を取っているであろう漁船がたくさん見えました。まだまだ先はありますがだいぶ一周してきた感じがしてきました。

道の駅-横綱の里ふくしま

そのまま海沿いを進むと福島町に辿りつきます。道の駅横綱の里ふくしまを発見しました。

横綱の里の名前の由来は横綱千代の山、千代の富士がこの地の出身であることにあるそうです。横綱を2名も生むなんてすごい土地ですね。

うまく表現できないのですが、クロアチアがサッカーが強かったり、ルクセンブルクからシュレック兄弟のような自転車界のスターが生まれたり、人口が少なくても凄い人って生まれますよね。日本はお金をかけてもなかなかサッカーが強くなれなかったりして、たまに不思議な感じがします。

さて、福島町まできたところで問題発生です。

海岸線ルールの神髄

福島、知内町間攻略図

久々に地図を書きました。いや~外枠を付けるようになったくらいで、絵のセンスはヤビツ峠攻略の頃から何の成長もしていません。笑

福島町から道道532号で海岸線を進むと岩部というところまで向かうことができます。しかしその先は行き止まりで道がありません。

つまり海岸線ルールを張る場合、岩部まで行ったら福島町まで戻ってこないといけないということです。その距離往復約20km。涙

そして福島町から山の中を通ると知内町に辿りつきます。そこに小谷石と呼ばれる場所まで伸びる海岸線(道道531号)の道があります。こちらも先がなく往復約20㎞。

つまりクワガタの角ように伸びる海岸線の道を計40km近く走らないと函館の地を踏むことはできないということです。

海岸線ルールのおさらいですが、海岸線の道が続く限りその道を可能な限り進むということです。恐ろしき海岸線ルール。

岩部(道道532号)攻略戦

岩部(道道532号)への道標

福島の町に道道532号を示す案内板がありました。まっすぐ進めば函館なのにな。涙

岩部の看板

海の横にある道をずっと進みます。途中マムシらしきヘビが一匹。怒

岩部まで繋がる道道532号は平坦な道が続きました。

多少風があったので進行を妨げられましたが、松前までの”超”強風を経験しているので、もはやなにも感じませんね。知らぬ間にレベルアップしています。笑

10kmほど進むと岩部の文字が現れました。

岩部-道が途絶えた

岩部の看板が見えてから少しずつ道が細くなっていきます。もうそろそろ道が途絶えるのでしょうか。うーん、それでも家がちらほらあって驚きです。

家はありますが、道は確実に細くなっていきます。いよいよか…?でも道の終わる感じって正直分からないというか、知らないんですよね。皆さんは知ってますか?

道道532号終着点

最終的にはこんな感じになりました。これは本当に道が途絶えてさすがにこれ以上は進めません。海岸線ルールに対して妙な達成感がありますが、誰も褒めてくれはしません。笑

静かに来た道を戻ります。

国道228号に戻り山を越える

横綱千代の山・千代の富士記念館

来た道を10kmほど戻り福島町です。町の中を走行していると横綱千代の山・千代の富士記念館を発見。

中には入らずそのまま進みました。

横綱の里ふくしま

よく見ると横綱記念館は道の駅横綱の里ふくしまの横にあるんですよね。来た時まったく気づきませんでした。笑

朝が早すぎてボーっとしていたのかな。。

 

青函トンネル記念館

町を抜けながら国道228号を進みますと、青函トンネル記念館が現れました。

かまぼこみたいな建物が遠くからでも強烈に目立っていたのが印象的です。

 

道の駅しりうち

反対側の海岸線の知内に抜けるまでの国道228号は峠道です。消耗しますね。それとずーっと遠くの方から猟銃?みたいな音がしておっかなかった(^^;)

途中、道の駅しりうちがありましたので休憩をします。

道の駅しりうちでミニトマトを購入

しりうちの中でミニトマトが販売されていたので購入しました。

あまり新鮮な野菜を取れていなかったので美味しかった~!

 

北海道新幹線の音

道の駅しりうちの2階から線路が見えました。これは北海道新幹線の線路では…!

GLAYガチャ以降、函館までしばらく控えていた熱が再び上がってきます。

 

ちなみに北海道新幹線開業イメージソングSupernova Express 2016をGLAYが担当していますのでよろしくお願いします。笑

小谷石(道道531号)攻略戦

イカリナイ駐車公園

山を越え知内に到着。北上すれば函館に向かいますが、海岸線ルール適応につき南下します。涙

小谷石に向かう道道531号は坂が多めでした。岩部に向かう道道532号は平坦な道が続いていたので違いに驚かされました。国道228号の峠越えもしていたので少しだけ疲労が(^^;)

小谷石に向かう途中イカリナイ駐車公園というキャンプ場併設の公園がありました。子供たちが磯で元気よく遊んでいたのが印象的でした。

小谷石を示す看板

天気が良かったので海沿いを走るのは気持ちが良いです。しばらく行くと小谷石の文字が現れました。ここらまで来ると坂が無くなり民家が目につくようになりました。

小谷石-この先行き止まりの看板

知内の町に入り海岸線の果てを目指していると「この先行き止まり」の看板です。

岩部側に続きこちらも無事に攻略できそう…しかし、後ろに「ヘビ・はち注意」の看板が。。やっぱいるんだ…涙

道道531号-海岸線終了

小谷岩側の海岸線の果てです。先まで歩いてみましたが間もなく道がなくなりました。

この先に道南の秘境と呼ばれる矢越岬があるそうですが、歩きで向かうことは出来ないようです。

薬師湯

町の中に「薬師湯」と呼ばれる温泉?がありました。

小谷石は青の洞窟を探検するクルージングの人気があるそうで、宿泊施設もあったりするんですよね。岩部の秘境感が強烈だったので(笑)反対側にあたる小谷石で観光が栄えているのは意外でした。

一通り見たので来た道を戻ります。知内まで戻ればあとは函館に一直線!

木古内を経由しつつ函館に向かう

木古内駅周辺

知内から北上します。函館に近づくにつれてどんどん人の気配が出てくる感じが何とも嬉しくなります。思えば道南は食あたりからはじまり心細い旅でした…。

途中、木古内という町に入りました。写真を見て分かる通りで綺麗に舗装されていて”街”って感じがしますね。

木古内駅内

木古内は北海道新幹線の停車駅として知られます。北海道に来てから数多くの駅を見てきましたが、五本の指に入るくらい綺麗でした。

さすが新幹線の停車駅となると違いますね~。

 

道の駅みそぎの郷きこない

木古内駅のほぼ向かいに道の駅みそぎの郷きこないがあります。こちらも凄く綺麗で大きいです。

中に入ってみるとお土産や食べ物コーナーが盛況でした。写真では分かりませんが、人ごみが物凄くてびっくりしました。観光客は電車やバスの時間までここにいるのかな。

自転車勢に待ち時間はないので(笑)一通りみて後にしました。

軽食・喫茶CoCo

近くに軽食屋さんがありました。

セイコーマートとかのご飯で十分良かったんですけど、久しぶりに人里に出てきた感じが嬉しくてついつい入ってしまいました。

 

暖かいそば

暖かいおそばを注文しました。世の中にこんな美味いものがあるのかってくらい感動しました。

自転車旅を通して食べ物に対する価値観は大きく変わりました。食べ物が当たり前に調達できていた関東圏での生活では理解できなかった感動があります。暖かい・美味しいは絶対の正義ですね。

咸臨丸モニュメント

さて木古内を出発し、引き続き国道228号を進みます。

10km程度行ったところにサラキ岬と呼ばれる場所があります。ここは江戸幕府の軍艦咸臨丸(かんりんまる)が沈んでいると言われている場所で、モニュメントが飾られています。

素人感想で申し訳ないのですが、海に沈むとなかなか見つけられないものなんですかねえ。戦艦武蔵の発見のときも似たようなことを思いました。

飛行機から山の中に野球ボール落としてそれ見つけてこいとかそういう感じなのかな?もう発想が子供すぎて嫌になる(^^;)

函館に向かう電車

そんなしょうもない考えごとをしていると何やら音がします。振りむくと函館に向かう電車が向かってきていました。もうすぐ函館だー!

函館が見えてきた

サラキ岬から北東の方向へ海岸線を進んでいると、とうとう函館山が見えました。その左下あたりに栄えている町が函館ですね。

新しい町が見えたときの感動は道央の頃から変わりません。あの町には何があるのかなーって思いを繰り返して北海道の3/4以上をこなしてきました。

国道228号-函館付近

函館に向かう国道228号の道路です。車道と歩道の間の側道がちょっと荒れてますねえ。28Cのタイヤなら隙間に挟まるようなことは早々ありませんが、油断をするとハンドルを取られます。

何より函館に向かう車が物凄く多いんですよ。それにくわえて1車線。ここを通るときはちょっと気をつけた方がいいと思います。

人が歩いていることなんてほぼないので歩道を走ればいいのかもしれませんが、ヘビがいました。怒

ファミリーマートを発見

函館近くでファミリーマートを発見しました。北海道にきてからはじめて見かけた気がします。

北海道はセイコーマートが一番多いですね。次にセブンイレブンかな?私は普段ファミマ派なので北海道にきて驚いた記憶があります。

 

函館のホームセンターで購入したカレー

夕方過ぎ函館に入りました。ホームセンターやスーパーが固まった商業施設があったので安くなっているカレーを購入して食べました。

不足している道具を購入しつつ、市街地を走っていると夜になったのでこの日は漫画喫茶で休みました。

漫画喫茶に泊まったのははじめてでしたが、テント泊と比べるとはるかに快適でした。生活水準を下げまくって旅を続けていたせいか、わりとどこにでも適応できる精神が見についていたんですね。誇れた話ではないかもしれませんが。笑

33日目まとめ

北海道33日目終了

北海道33日目 140.76km走行(積算距離:2434.96km) / 全行程35日目(2562.99km)

松前から函館までやってきました。北海道最南端、岩部、小谷石、木古内、函館到達とやたら濃い一日でした。

北海道旅行を計画して岩部、小谷石に行こう!ってよほどのことがない限り思いませんよね。海岸線ルールはそういう普段向かわない場所の景色も見せてくれるので、過ぎてみればやって良かったかなあと思います。

やってる最中は酷い悪態ついていますけどね…。行って戻ることが分かっている自転車の40kmって結構な悪夢ですよ(^^;)

そんなわけで海岸線ルールの試練は過ぎ去ったので、次回はお楽しみの函館観光編だー!

いざ、非日常の世界へ…
北海道自転車の旅~海岸線一周3000km物語~

>>北海道自転車の旅 ~海岸線一周3000km物語~<<

元値25,000円ほどの街乗り自転車(プレシジョントレッキング)とともに北海道へ。ただ道路の果てを知りたくて、ひたすら海岸線を進み続けた日々のお話。

プレシジョントレッキング(プレトレ)の改良遍歴
自転車旅で役に立つ記事のまとめ