『北海道海岸線一周(30) 道南編4 -このたびはじめての民宿泊-』
ー前回までのあらすじ(前回は積丹ブルーを追いかけて【余市→岩内】)
積丹半島を攻略しました。
前日に謎の食あたりに襲われ、体力・気力共に大幅に削られたものの気合で積丹半島を駆け抜けます。天気がよかったため絶景と噂の「積丹ブルー」を目にすることができました。
その後、岩内まで辿りつきましたが体の調子が戻らないためホテル泊を選択。体力の回復に努めます――。
30日目…道南をひたすら南下する
体調は戻らず
ホテル泊は気を遣わなくて良いので快適ですね。野宿よりもよほど良かったと思います。ただ、食あたり前の調子に戻ったかといわれると非常に微妙な状態でした。
こんなときでも何か食べないと前には進めないですから、気合で朝食を押し込み出発します。
ところで岩内にも道の駅がありました。
昨日も目の前を通ったはずなんですけれど、気がついていないんですよねえ。疲れると集中力が切れるというのがよく分かります。
トンネル地獄再び
地図をぱらぱらとめくっていたのですが、道南の西側ってトンネルが多いんですよね。昨日も神威岬から岩内までかなりの数のトンネルをくぐってきました。
そして今日も岩内を出発すると、まず全長3570mにもおよぶ雷電トンネルが待ち受けていることが判明…おそろしや(^^;)
でも、道央編のえりも黄金トンネルの5kmに比べたら可愛いものですし、長い旅路のなかで数をこなしてきているので経験値は貯まってきています。道南のトンネル地獄はその集大成みたいなものかもしれませんね。
これが雷電トンネルの入り口です。
自転車でトンネルを通過することに凄く苦手意識をもっていたのですが、車でひたすらトンネルを走るのも眠たくなりそうでそれも怖いかなあって気持ちになってきました。
だからこそテールライトなどで自分の存在を知らせることが大事ですよね。
全長1048mの弁慶トンネルを抜けた先に刀掛トンネルが出現します。こちらの全長はなんと2754m!!…とはいっても3000mクラスだともう驚かなくなってきます。汗
交通量はそこまで多くないので、音がしたら背後を警戒して走る感じです。
道の駅シェルプラザ・港です。1つ前の記事でも書いたのですが道南に入ってから道の駅が随分と質素になった気が…(^^;)
海岸線をひたすらはしると道の駅みなとま~れ寿都(すっつ)がありました。
ここは中が凄く綺麗でした。ベンチの近くにペッパーがいるんですけれど、動作外の距離にいたのにやたら絡まれた印象が。笑
道の駅みなとま~れ寿都から海岸線沿いに進んだ先に弁慶岬と呼ばれる場所があります。
熊出没注意の看板をちらほら見かけたので、時間帯気をつけた方がいいかもしれませんね。
しかし、なんでまた北海道に弁慶…?と思い調べてみました。寿都町のHPによると
奥州を逃れた義経・弁慶一行は蝦夷地に渡り、この地に滞在した。弁慶は、毎日この岬の先端に立って同志の到着を待っていたが、再会することはできませんでした。そんな弁慶の姿を見ていたアイヌの人たちはいつしかこの岬のことを「弁慶岬」と呼ぶようになったと言われています。(*1)
義経、弁慶の話は切ない話が多いですね。
弁慶岬を後にして、のどかな海岸線をひたすら走り続けます。島牧村に到着した頃、道の駅よってけ!島牧が見えてきました。
よってけ!島牧の数kmほど手前のトンネルの出口でヘビを見かけました。テンションだだ下がりです。汗
なかでミニトマトを販売していたので購入します。自転車旅だとなかなか野菜がとれないのでミニ袋で販売されているとありがたいです。
初の民宿泊
今日は民宿に泊まります。お世話になったのは民宿浜風さんです。
食あたり騒動で心身ともにやられてしまった状況でせめて何か楽しいことを…と考えた結果、「この旅で民宿泊まったことないから経験してみよう」と思いつきました。
電話してみると「空いていますからいいですよ」とのありがたいお言葉。
空いている部屋がいくつかあったのですが、ご厚意で大きい部屋を貸して頂きました。
昔、子供だった頃親に連れられて海水浴に行ったのですが、そのときの民宿の雰囲気を思い出します。
素泊まりだったので食べ物は自分で用意していったのですが、「少し作り過ぎちゃったから良かったら食べなー」とご飯とみそ汁をご馳走して下さいました(T-T)
暖かくて美味しかったなあ。ありがとうございました。
ご飯を食べたリビングです。昔ながらの家って感じでいいですよね。
女将さんやほかのお客さんと会話をして夜を過ごしました。色んなお客さんがいるせいか女将さんの話の幅が広くて驚かされました。自転車旅をする人は随分減ってきているようで、寂しがっていました。
30日目まとめ
北海道30日目 74.59km走行(積算距離:2092.06km) / 全行程32日目(2220.09km)
今回はトンネルの攻略とのんびり海岸線を走っていたら1日が終わりました。今日で北海道旅も30日ですね。楽しいなあ!
さて、トンネルは慣れてきたといっても逃げ場がないので怖いです。側道がしっかりしていたときの天国感といったら…。
民宿は本当に久しぶりの経験なのですが、旅やお仕事(それも短期や長期など様々)な方など目的が様々なことに気がつきました。
島牧村は釣りのポイントでもあるようです。個人的には釣りも好きなので、そういう目的で長期でのんびり訪れるのも楽しいかなあなんて思いました。今回の旅でも小さい折り畳みの竿を持ってきたら良かったなあ。
それと最後に、今回の記事のタイトルは「このたびはじめての民宿泊」です。
”この度”と”この旅”の2つの意味がかかるように、ひらがなで”このたび”と表記してみました。誰か気付いて下さい!笑
参考にしたサイトや文献
*1 寿都町HP | 弁慶岬